すべって ころんで

仕事と毎日のこと

ショートカット街頭調査

肩より長く伸びていた髪を数年ぶりに短くした。ショートボブだ。

短めにしようとすると美容師さんは、本当に短くして良いのか確認してくる。慎重に確認してくれる。私を担当してくれた美容師さんは「ショートカットにしたことはあります?」と声をかけてくれた。刈り上げたり、少年のように短くしたこともある旨を伝えたらホッとしたような空気が漏れた。

自分にとって親しみ深いショートカットは意外とマイナーなのかもしれない。と思ったのはショートカットに慎重になる美容師さんが思い出せる限りでも4人は居たから。多いのか少ないのか微妙なところ。それならば、と街(大宮駅周辺)で観察してみた。たしかに短い髪型の女性が少ない。とても雑な言い方になってしまうけれど年配と感じる人は髪が短い人も居るけど、若さを感じる女性はみんな長いのだ。

大宮駅の改札前。待ち合わせに早く着いて時間があったので試しにショートカットはマイナーなのか、目の前を通っていく人を数えてみることにした。

ぱっと見で分かるようにショートカットの定義は首が出ていること、とした。ショートボブもショートカットになってしまうけれど今回は良しとする。 金曜日、時刻は19時の大宮駅。通勤通学帰りの人や待ち合わせに向かう人など身ぎれいな人が多い。数え始めたら想像以上に女性の髪は長かった。髪が短くて首が出てる人が少ない。

数えながらテレビの企画のような気持ちになった。「こちらは大宮駅の改札前、ショートカットの人数は100人中…」なんて言葉が浮かんだ。逆に考えると短時間で端的に伝えるには数字が便利なんだと気づいた。

人通りが激しく、私の目の前にすぐに100人の女性が通った。ショートカットの人は100人中たったの7人。7人である。少ないとは思っていたけど本当に少なかった。消費税より少ない。 数字になるとボンヤリした考えは輪郭がしっかりする。これだけ少なければ美容師さんがショートカットに慎重になるのは納得だ。

次に美容院に行く時の話のネタが出来たなぁ。なんて考えていたら待合せしていた友人が笑顔で手を降ってくれた。 見事なショートカットである。似合っていてとても素敵だ。彼女と私はお互いに短い髪を褒めあった。 街のショートカットの割合は7%でも、楽しく話している友人と私の間では100%である。世間との認識の差は広がるばかり。